star_of_bba’s diary

甲状腺、卵巣と立て続けに手術したのち遊び歩いてます。

初心者だけでTHE FARMに行って『手ぶらキャンプ by Snow Peak』してきた③

前回の続き。


15:30
野菜収穫体験の時間になったので、集合場所の管理棟へ向かう。ここは「農園リゾート」と銘打ってるだけあって、メインは農場だ。広々と畑が広がっていて、おいしそうな野菜がふさふさ茂っている。HがGoProを持って来てて、これは両手使うでしょってことで頭にGoProを装着しだして、完全にバラエティで高い所から飛ばされる人になった。ウケてパシャパシャと写真を撮りまくる。

管理棟の前に着いたが、それらしき人がぜんぜんいなかったのでまた私が代表で管理棟の中に入り「収穫体験ってここ集合で良いんですか?」と尋ねた。名前を聞かれ、スーパーでもらえるサイズのビニール袋を1枚渡され、外で待つように言われたのでしばらく待っていると、係のお兄さんが小ぶりな拡声器を持って登場。拡声器って(笑)と思ったが、周りを見渡すといつの間にか30人は余裕で超えていそうな人の山。必要ですね。

お兄さんの案内で準備開始。籠の中に用意された軍手と靴のカバーを借りる。籠の前は人だかりができていたので、私が人数分ポンポン抜き出してみんなに手渡した。それぞれ軍手と靴カバーを手にして、いよいよ畑へ向かう。向かう道すがら、Zに渡した軍手がお子様サイズだったと喚かれたが、私は大人用の箱からしか取り出していないのでZの気のせいだと思う。

最初に、収穫できる野菜それぞれの場所へ行って採り方、採れる数の説明を受ける。この日は渡された袋1つに対し、ネギ5本、人参3本、ラディッシュ5個が上限だった。お兄さんの説明は丁寧だし分かりやすかったし何の問題も無かったんだけど、人参の畑が物凄い荒れっぷりで、ほんとに?ここで?採るの?と色んな人がザワザワした。ウサギでも素通りするんじゃないかと思う。とりあえず野盗に襲われた村ごっこをしておいた。

一通り説明が終わったところで、好きなものから採ってどうぞ、と解散。私たちはまずラディッシュから収穫した。これは5個までOKだったので、一人1個採って一番大きいのを採ったのがだれか競う。ダントツで私のラディッシュがデカかった。優勝。

それから荒れ果てた人参畑へ。よく見るとまだ普通に生えている人参があったので、その中から選んで3本収穫。ここでSが奇跡を起こした。テレビの視聴者から投稿されるおもしろ写真みたいな人参を引き当てたのだ。


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フヮ~ォ(ハート)な人参

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洗われた野菜たち。1本だけ存在感がすごい。

これはちょっと・・・、持ってるねぇ、下ネタですか?などヤイヤイ言われながら『なぜ私はこれを・・・』と呆然としているS。これ食べるの?と言って違うのを採り直したそうにしたが、何言ってんだ食べるよと全員で口々に答えてさくさく次のネギ畑へ向かう。

ネギも5本もらえたのでそれぞれ1本ずつ採った。けっこう根深く生えていて抜くのに苦労した。またそれぞれ抜いたネギを持ち寄って大きさを競う。2本のように見えて根っこが繋がっているネギをSとHが採っていて、ラッキーとみんなで喜んだ。2本ネギのうちより大きくて太いネギを採ったHの優勝が決まった。

収穫した人参に葉っぱが付いていたので、ミニ牧場コーナーのヤギとポニーに与えた。動物たちは、たぶんしょっちゅうこうやって余り野菜をもらってるのだろう、近づいて行った時の反応がものすごく熱烈だった。


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すごい食いつきのヤギたちとマイペースなポニー


16:30
とりあえず今日こなすべきタスクはすべて終わったので、いよいよ焚火を開始する。もう既にだいぶ冷えてきた。焚火の面倒は最初から最後までずっとHが見てくれた。着火剤がなかなか燃えず、夫が薪の木くずを作ったりしながらどうにかこうにか火を起こす。


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燃え始めたところ

私とHはHが持って来てくれたフレーバーティー、夫、Z、Sはウィスキーを飲み始めた。お茶がスパイシーでおいしい。ちなみに味見したSが「カモミールっぽい味がする」と言って、私もしたり顔で「わかるー」と頷いたりしたがカモミールは入ってなかった。


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焚火は絵になるなぁ


ここまで朝ごはんを食べたっきりで動いていたので全員かなりお腹が空いていた。Hが旅行のお土産で持って来てくれた「ジャズ羊羹」をつまむ。


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"ばえ"ってやつですね


その場にいるみんな全然知らなかったけど、最近話題のお土産らしい。見た目からしてなるほどと言う感じ。もちろん、見た目だけじゃなくて味もとても良かった。生姜が入っていてベタベタな甘さじゃなくて、すっきりした大人の羊羹だった。

羊羹をつまみつつ飲み物を手にしつつ、しばらくみんなで焚火を囲んでぼんやり過ごす。寒いけど心地いい。これこれ。こういうのがしたかった。満ち足りた気持ちがじわじわゆっくり胸に広がっていった。


17:30
少し早いけど、炭を起こす時間とかお風呂とか先の予定を考えて食事の準備を始めた。まずは野菜を洗って切る。ラディッシュはサラダでどうぞ、と畑を案内してくれたお兄さんが言っていたので、みんなで少しだけそのままかじって味見した。あまり辛くなくて、みずみずしくてすごくおいしかった。包丁が1本しかなかったので、夫が野菜を次々切ってくれた。その横で、私が持って来た肉たちに塩胡椒を振っていく。肉の下ごしらえが終わり、夫が野菜を切り終わったところで場所を交代してスープを作るために鶏肉を切った。この包丁が、まぁ切れない。ここで初めてアウトドアを感じたような気がする。バーベキュー用にネギと人参を少し残し、残りの野菜と家から持ってきた白菜、それに鶏肉を鍋に湧かした湯の中へぶち込んだ。

スープができるまでの間にバーベキューを始める。この日のためにデパートで買ってきたいいお肉。牛と羊を用意したが、どれも全部柔らかくて最高に美味しかった。ちょっと下味が強かったのはご愛敬。


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暗くて美味しそうに見えないけどめちゃくちゃ美味しいんです

肉もおいしくてみんなで大層喜んだのだが、肉がかすむくらい採れたてのネギがおいしくて衝撃だった。大して火を通さなくても甘い。甘いのにネギの味がする。ネギの味がするのに後味が爽やか。採れたてって、ここまで違うのか。野菜も生き物なんだとしみじみ感じた。これまでの人生で一番美味しいネギだった。こんなに美味しいなら、もう1袋分追加で購入して採れば良かった。

肉も野菜もどんどこ焼いていく。ソーセージもいいやつを買ってきたので焼く。顎関節症のHのためにと肉屋さんで買ったハンバーグも登場させた。これは直に網に乗せちゃだめだろう、とフライパンに乗せて網に置いた。ちゃんと焼けた。


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これも美味しそうに見えないけど美味しいんですよ本当に

さすが百貨店の肉屋のハンバーグ。ソース無しでもすごく美味しかった。肉を食べまくったところでスープの様子を見る。


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湯気がごちそう感をマシマシにする

この頃にはみんなだいぶ寒さを感じていて、スープが大変魅力的に映った。鶏肉に塩こうじとニンニクのすりおろしを塗り込んでいたのだが、やはりそれだけでは味が薄く、塩やら醤油やら酒やら足して整えていく。私が味を足しながら、みんなに味見させてどう?と尋ねるのだが、全員味付けが濃いのに慣れ親しんでいてよく分からない・・・という状態。5人中3人が東北出身だということに気づいて笑った。

できあがったスープを1杯ずつ飲む。飲める人たちは水のようにウィスキーをストレートのまま消費していく。あまりにも寒くて、だれも酔っぱらわない。途中、私と夫で用意した日本酒も燗につけて飲んだ。少し味見させてもらったけど、甘くてとてもおいしい日本酒だった。

お腹が満たされるにつれて、寒さが身に染みてくる。お風呂の終業時間を考えて、お肉と野菜を一通り食べつくしたところでお風呂に向かうことにした。


20:00
THE FARMの中には日帰り温泉の施設まである。しかも銭湯じゃなくて、ちゃんと風呂桶の中には温泉が張られている。宿泊者はここが無料で利用できるのだ。テントがある場所からは歩いて5分もかからないくらいの近さだった。何もかもがちょうどいい。

いくら厚着しまくってもやはり寒いものは寒い。建物に入った瞬間、温泉よりもまず暖房で全員生き返ったような心地になった。文明すごい。

集合時間とか決める?いや適当に戻ればいいでしょ、というゆるい打ち合わせだけして男女別れて風呂場へ向かう。Sと二人になったわけだが、なんだか恥ずかしかったのと、ものすごい混雑で芋洗い状態だったのとで、脱衣所で服を脱いだら、Sに先行くね、と声をかけてそそくさと洗い場へ行ってしまった。果たしてこれは正解だったのだろうか。

温泉はこじんまりとしていたが最高だった。塩気が濃くて、ツルツルになって、すごくあったまった。小さいながら露天風呂もあった。この後の寒さを考えて、頑張ってたくさん入った。十二分にあったまってから出る。Sは先に出たようだった。出た後の脱衣所は入る前よりさらに混んでいた。辟易しながら服を着てお風呂場を後にした。

お風呂場を出た先、入り口のすぐそばにフードコートみたいな食事処がある。夫とSとZがそこでビールを傾けていた。あまりにも寒くて外ではビールを飲む気になれなかったらしい。それならそれでいいだろうと思うのに隙あらばビールを飲もうとする。ビールチャンスを余さず逃さない。下戸の私からするとたいへん不思議な生き物だ。

Hがなかなか現れず、もしや先にテントにいるのではないか、それはかわいそうだ、どうしよう、電話する?なんて相談していたらひょっこり風呂から出てきた。私とHはビールのかわりに飲むヨーグルトをクイッとやった。最高においしかった。

お風呂に向かう前は戻ったらリゾットを作って食べようと話していたのだが、ここからできあがりまで待つのダルくね?もう今日のごはんはおしまいでいいのでは?という流れになった。全員大人だとこういう時の結論がめちゃくちゃ早い。大人最高。

話がまとまったところでテントに戻る。お風呂のおかげで寒さがいくぶんマシになった。


22:00
焚火再開。Hが風呂場で夫にネッシーと言って男性器を見せつけたらしい。どうやるのかさっぱり見当がつかず、しばらく男性器の話で盛り上がった。こんなところまで来て何を話しているんだろう。

ほぼ満月の月が上空まで昇ると、あたりはかなり明るくなった。iphoneでも撮れるくらいまんまるで大きな月だった。雲がすごい速さで動いていて、月はその雲で出たり隠れたりしていた。


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きれいすぎた。

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ずっと見ていられた。


Hがカップラーメンを持ってきたんだと言って食べ始めた。容器がなくてマグカップで作るタイプのやつ。ものすごく美味しそうで凝視してしまった。次は絶対持ってこよう。

マシュマロを焼いたり、お酒を飲んだり、取り留めのない話をしたり。寒いけど心地いい時間が流れていった。


23:00
なんだかいつも以上に疲れてしまってそろそろ寝ようかな、という気になってきた。ので、そのままみんなに宣言する。トイレに行って戻ってくると、みんなの寝支度も始まっていた。やはりみんなも疲れていたんだろう。

シュラフにホッカイロを入れたり、毛布を用意したりして各々寝床を整える。真っ暗で何も見えないので片付けは全て明日やろうという話だったのだが、夫は最後まで消した焚火台の様子を見たりなんやかんやちょこちょこやっていた。こういう所が私には皆無なので尊敬するし自慢にも思う。

シュラフももちろんsnowpeak製で、寝心地はかなり良かった。ただ、地面に少し傾斜があったようで、なんとなく足の方が高くて頭に血がのぼるような感じがした。誰も何も言ってなかったから気のせいかもしれない。

ようやく夫もインナーテントに入って来た。お布団トーク一切なしで全員サッサと眠りについた。

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