star_of_bba’s diary

甲状腺、卵巣と立て続けに手術したのち遊び歩いてます。

家づくり記録(10)頓挫

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【前回までのあらすじ】 もう1件見つけた工務店に相談に行った。

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私達の家を希望通り建てられる、と言ってくれたD社長に打ち明けなくてはいけないことがある。実は…と、口火を切ったのは私だ。私の問題だから。問題というのは、私の信用情報のことだった。

クレジットカードを作るときなど、融資額を決める審査に利用される信用情報。住宅ローンでも、もちろんこの信用情報を元に審査される。特定されると困るため詳細は控えるが、20代〜30代のころ、どうしようもないクズだった私はこの信用情報を大きく汚すようなことばかりしていた。

最初に土地の販売業者であるA社のA山さんにこのことを相談したところ、信用情報に何が書かれているか実際に見てみないことには何とも判断が難しいと言われたので、自分で信用情報を取り寄せてA山さんに見てもらった。結果、この状態では私の住宅ローン審査を通すことは難しい、という回答だった。

夫1人の収入では、住宅ローンで借りられる額がかなり変わってくる。そうすると今検討している土地も、その広さでの家の建築も難しくなる。A山さんは、ただ駄目だという回答だけでは終わらせず、予算を下げて探してみるので、良かったら希望条件を詳しく教えて下さいとも言ってくれたが、私も夫もまだ何か方法があるのではないだろうか、と諦めきれなかった。その気持ちのまま、C社でもC社長、C岡さんに相談し、取り寄せた信用情報を見てもらった。C岡さんからの返事は、A社と同じだった。

私も夫も、それでも何とかならないかとネットで検索したりして2人で住宅ローンを借りられる方法を探った。夫にいたっては、周囲の知人友人に相談までしてくれた。審査で信用情報を使わない or 重視しない銀行があるのでは?地方銀行だったらどうだろう?どれも推測でしかなく、確実なことは誰も言えない。自分たちで銀行に足を運べばいいのか、もっと他に相談できいる場所があるのか。少しずつ手詰まりの予感を抱えつつ手探りしている中でのD工務店訪問だった。

D社長は私の話をひと通り聞いた後で、うちで付き合いのあるファイナンシャルプランナーに一度会ってみないか、と提案してくれた。銀行に勤めていたこともある人で、経験豊富でいつも頼りにしてるんですよ、と。とにかく道を拓きたかった私たちは、ありがたくお願いすることにした。

2週間後。少し緊張した気持ちで再びD工務店を訪れた。どこか審査を通せる銀行は見つかるだろうか。

ファイナンシャルプランナーさんはD野さんという方だった。前回D社長に話したことを再度説明し、私の信用情報を見てもらった。書類全てに目を通したD野さんは、開口一番、こう言った。

「まずはこの状態を解決することじゃないですかね。」

あれこれローンを通す策を練るより、専門家にこの状態を解決する方法を相談した方が良いんじゃないですかね。このままじゃ気持ちよく家作り進められないでしょう。いくらか自己資金のご用意があるとおっしゃいましたよね。それで解決できそうですよ。解決した後、自己資金が無いことについてはいくらでも、なんとでもしますから。せっかくの家づくりです。気持ち良く始めましょうよ。もし伝手が無ければ、専門家もご紹介します。一度検討してみてください。資金計画などは今話しても仕方ないので、解決してから改めてお話ししましょう。

D野さんからこう言われ、この日はすぐにD工務店を後にした。

帰ってから、夫が「D野さんの言う通りだと思う。」と口を開いた。「俺が動くから。ちゃんとしよう。」

私はこの人に迷惑をかけてばかりだ。今まで、自分のやってきたことを心から後悔したことは無かった。どんなときも、どんなことも『あの時はああするしかなかった、どうしようもなかったのだ』と思いながら生きてきた。だけどこの時ばかりは自分のしてきたことについて、なんて馬鹿なことをしたんだろうと悔やんだ。自分の愚かさに心から嫌気がさした。これ以上悔やんで自分を馬鹿だ馬鹿だと嘆いていても、何も変わらない。夫をかわいそうにするだけだ。私も動かなくちゃいけない。夫の言葉に頷いた。

その後、ほとんど夫の働きかけのおかげで、私の信用情報の問題は解決した。だが、信用情報の状態が完全に正常になるには数年単位で待たなくてはならないことも同時に分かった。今度は、完全じゃない信用情報であっても住宅ローンの審査が通るか、という懸念が生まれた。

駄目元で進めてみるか、待つか。待つならあの土地は無くなってしまうだろう。このエリアであの値段は相当粘らないと出てこないかもしれない。全部全部「かもしれない」だ。どうしようか。夫は口に出さなかったが、今後の方向性について何日もずっと考えている様子だった。

数日後、夫が「やめよう。」と言った。とりあえずお金貯めよう。もしこの先家を買うことができなくてもいいや。旅行とかたくさん行こう。楽しく暮らそう。

調べてみたところ、信用情報は、1年で更新される箇所もあるらしいことが分かった。夫の話に頷いてから、1年経ったらもう一度自分の信用情報を取り寄せてみる、と私は言った。そうだね、と夫が答えてくれた。

A社、C社、D工務店には解決する目処が立ったこと、だが数年経たないと状況は変わらないかもしれないので、きちんと状況が整ってから改めてこちらから連絡させていただくことをこれまでのお礼とともにメールした。C岡さんから良かったです、という返事に加えて、やはり数年経たないと厳しい状況は変わらないと思う、とアドバイスをもらった。D社長もひとまず前進ですね、いつでもご連絡お待ちしてます、と優しい言葉をかけていただいた。ただただ、申し訳なかった。

こうして、私達の家づくりは頓挫した。


それから旅行に行ったりとそれなりに楽しく日々を過ごし、ちょうど1年経った頃。いつものように家でダラダラしていたところに、夫が「ねぇねぇ。」と声をかけてきた。

「このへん、どうかなぁ?」夫が見せてきたパソコンの画面には、千葉県の土地情報が表示されていた。

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家づくり記録 目次① (1)~(10)1度目の検討
 家を作ろうと決めたきっかけから家づくりを1度諦めるまで。

家づくり記録 目次② (11)~(23)建築会社決定
 1度諦めた家づくりに再トライして建ててもらう会社を決めるまで。

家づくり記録 目次③ (24)~ 建築開始
 家を建ててもらう会社が決まり、土地の購入から建築工事の開始まで。