star_of_bba’s diary

甲状腺、卵巣と立て続けに手術したのち遊び歩いてます。

家づくり記録(15)展示場見学デビュー 前編(ア社)

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【前回までのあらすじ】
suumoカウンターを利用した。 www.ribbons-and-laces-and-sweet-pretty-faces.site


suumoカウンターに行き、希望に沿えそうな会社を5社提案してもらった私たち。その中から説明を聞いてみたいと思う4社を選び、同じ週の土日に2社ずつ集中して回るというハードスケジュールを立てた。まず土曜日は選んだうちの2社がモデルハウスを出している千葉県内の住宅展示場に行くことになった。住宅展示場、自分たちで建ててくれる会社を探している時にも行ってみようかという話は出たが、かなり熱心に営業されると聞いたことがあったのと、住宅展示場にモデルハウスを建てているような会社で惹かれるところがなかったため、結局行かずに過ごしていた。

土日に集中して4社を見比べるにあたり、私は夫に評価表を作ろう!と提案した。なんせ1日2社、2日続けて合計4社も話を聞くのだ。あとあと必ず、この会社どんなこと言ってたっけ…?というのが起きるし、どこをどう見比べたら良いか分からなくなるだろう。そしてこの会社はここがいい、こっちの会社はあれがいい、とそれぞれの良いところを考えて比べにくくなるに決まってる。だから自分たちが重視したいことやよく見ておきたいところを5段階評価できるような表にして、同じ目線できちんと比べられるようにしたいと思ったのだ。夫も賛成してくれたので、各社が建てる家の仕様、モデルハウス、担当してくれる営業マン、会社全体、といくつかジャンルを分けて2人で評価項目を作り、当日はそれを印刷して持っていった。1人1枚ずつ書いて、終わってからお互いの評価をすりあわせることにした。

そして迎えた約束の土曜日。住宅展示場の最寄り駅は家から電車で1時間かからないくらいの場所にあった。ただ、そこから現地までの徒歩が少し長い。何社ものモデルハウスが建ち並ぶ住宅展示場は、さすがに駅のすぐそばには作られないのだろう。てくてくと15分ほど歩いて着いた。外側からしか見たことのない住宅展示場に、いよいよ入る。アポイントがあるのでなんとなく強気で入れた。私たちは冷やかしや暇つぶしで来ているわけではないのだ。本気なのだ。

約束した時間には少し早すぎたので総合案内所のような場所でトイレ休憩した。総合案内所の中には土地情報が貼り出されていた。一つ一つの貼り紙の下に展示場内の各社の名前が入ってる。こういう土地の探し方もあるのかと思いながらチェックした。希望の駅近辺の情報はあまり無かった。

時間になったのでア社の展示場へ行こうと総合案内所を出た。地図を見てア社の場所を確認すると、なんとモデルハウスが2つもある。え?どっち…?と2人で戸惑いながら、なんかこっちの名前の方がそれっぽくない?と適当なことを言って、片方を選んで向かった。ドアを開けて入ると、女性スタッフが出迎えてくれた。予約してることと名前を告げて家の中へ案内してもらう。中は当たり前だが立派だった。こちらでお待ちください、と通された部屋は和室で掘りごたつ風になっている。洗練されたお部屋、という印象。

しばらく待つと、担当の営業の方がいらした。夫と同世代くらいの男性だった。アアさんとする。色黒で小柄だけどスポーツやってました、という感じの体型で、物腰は柔らかいがウェイ系というか、プライベートで会ったらあんまり積極的に仲良くなろうとはしないだろうなという見た目だった。名刺をいただき、早速座ってお話を伺う。suumoカウンターから各社を訪問したら必ず渡すように、と言われていたアンケートシートをアアさんに渡した。このアンケートシートは事前アンケートを元にsuumoカウンターでヒアリングされた詳細が補足として書かれているものだった。そには私たちの氏名や住所が入っている。これを渡すことで自分たちの個人情報の提供に同意した、とみなすらしい。

アアさんはアンケートを見ながら話を膨らましてくれた。●駅ご希望ですか。実は自分もそこに住んでるんです。いいところですよね。あの辺りは自分が生まれ育った地域なので、何でも聞いてください。少し話が進んだ後、ちょっと迷った顔をしてアアさんが言った。「実は…もう1つのモデルハウスの方でお待ちしていて、資料などもそちらにありまして…いや、でもこっちに持ってくるんで!少々お待ちください!」私たちも恐縮していやいやそっち行きますよ!と言ったが大丈夫です大丈夫です、とアアさんに押されて結局待つことになってしまった。申し訳ないことをした。

戻ってきたアアさんが早速ア社の特徴を説明してくれた。やはり1番の推しは外壁タイル。タイルの外壁は一生メンテナンスが必要ないこと。それから、ツーバイフォーまたはツーバイシックス工法という、柱ではなくて面で部屋を構成して建てていく建築方法で、非常に地震に強いこと。壁の断熱には発泡ウレタンを吹付していて、その施工には職人さんからぼやかれるほど厳しいチェックが入るので仕上がりが良く、非常に断熱性が高いこと。屋根の断熱は屋根裏にグラスウールを吹き込んで雪のように積もらせる方法を採用しており、この積もらせる厚さが他社より大幅に厚くてやはりこちらも断熱性を高めていること、などなど。途中、今まで学んできた気密性などを思い出しながらちょこちょこ質問しつつ、ふむふむと聞き入った。質問に対してはごまかすようなことはなくちゃんと答えてくれる。タイルの生涯メンテナンス不要アピールは、貼り方によっては剥がれることもあるらしいし、後からネットで体験談などを調べて何割か引いて聞いておく必要があるかなと感じた。

先にsuumoから渡された資料で私たちの好みをある程度把握されていたのだろう。キッチン重視と伺ったので、と言ってどのメーカーのどんな設備が設置できるかを資料で詳しく見せてもらえたのはとても良かったし、自信をもって見せてくれたとおり、魅力的なキッチンメーカーが揃っていた。その中で全てホーロー素材でできている、というタカラスタンダードのキッチンを知り、やかんやタッパー等でホーローの良さを知っていた私たちにとっては特に輝いて見えた。

一通り会社の説明を聞き、例えば…という軽いジャブ的な感じで土地を見せてもらった後(全部自分たちでチェック済の場所だった)、まだ比較検討中だと思いますので、2社程度に絞られたらそこから土地の紹介など、詳細を詰めていきましょうと言われ、座学は終了。続けてモデルハウスの見学。モデルハウスは、すごく立派な作りだった。ここは予算度外視で最大限やれることを目一杯見せるタイプのようだ。なんていうか、『中小企業の社長のご自宅』という感じ。備え付けられたキッチンはPanasonic製で、コンロと天板の境目が限りなくフラットなタイプ。掃除がしやすそうでとても良かった。そして床。集成材(数種類の木を圧縮して固めて1つにした材質)の表面に無垢材(ひとつの木をそのまま丸々使った材質)を貼り付けて無垢材の手触り(足触り?)の良さと集成材のメンテナンスのしやすさのいいとこ取りしたような床材で、無垢床に魅力を感じつつもメンテナンスにちょっと自信が無かった私たちにはとても良いものに映った。

もう片方のモデルハウスにも連れて行って頂き、標準仕様の瓦屋根や実際に使われている建築素材が展示されていたのでそれを見ながら説明を聞いて終了。最後に、リクシルのショールームへ行くツアーがあるのでいかがですか、と次週のアポを持ちかけられた。モデルハウスもアアさんも好印象だったが、まだ1社目だしな…ということで慎重に、その場では約束せず後ほど予定を確認して連絡します、と返した。アアさんはそれ以上押し付けることもなく、分かりました、もしツアーに行けなくても、当社専門の展示場にご案内してお好みの仕様をご確認いただき、大まかな見積もりを出すこともできますのでご希望があれば仰ってくださいね、と言ってくれた。

すでに時刻は次の約束まで1時間ギリギリあるかどうかだった。やっぱりバタバタになったね、と夫と話しつつ、すぐ近くにあった回転寿司屋でサクッと昼食を摂った。食べながら感想を言い合う。まあまあ良かったよね、というのがお互い共通した感触。私がちょこちょこ挟んでいた質問に対し、アアさんの表情がやべえちゃんと答えなきゃってなってたよ、と夫が言った。私はそういう、分かってますねお客様すばらしいと持ち上げるのも営業テクニックだろうなと思って見ていた。

とにもかくにもまず1社終わった。評価表はあとでつけることにして、時間になったので2社めのイ社へと向かった。


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家づくり記録 目次① (1)~(10)1度目の検討 - star_of_bba’s diary
 家を作ろうと決めたきっかけから家づくりを1度諦めるまで。

家づくり記録 目次② (11)~(23)建築会社決定 - star_of_bba’s diary
 1度諦めた家づくりに再トライして建ててもらう会社を決めるまで。

家づくり記録 目次③ (24)~(32) 建築開始 - star_of_bba’s diary
 家を建ててもらう会社が決まり、土地の購入から建築工事の開始まで。

家づくり記録 目次④ (33)~ 完成 - star_of_bba’s diary
 工事の始まりから完成まで。