star_of_bba’s diary

甲状腺、卵巣と立て続けに手術したのち遊び歩いてます。

家づくり記録(18)建築会社見学 後編(エ社)

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【前回までのあらすじ】
1社が単体で保有している住宅展示場に行った

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建築会社まわり、2日目。午前中は規模の大きな会社を訪問した。午後にもう1社、今度は今まで見た中で一番規模の小さい会社に行く。午前中に行った場所からそこまで行くのに電車で30分程かかった。約束の時間まであまり余裕がなく、乗り換え駅でおにぎりをほおばる。無事約束の時間までに待ち合わせ場所の駅まで行くことができた。

suumoカウンターからは駅前で待ち合わせ、とだけ聞いていた。降り口が2箇所あって少し迷ったけどロータリーのある方へ行きキョロキョロしていると私たちの前で止まった車から男性が降りてきた。その人がエ社の営業担当だった。名前はエエさんとしよう。夫と同じくらいの年齢で細身の、物腰柔らかい人だった。初めましての挨拶を済ませて車に乗せてもらう。エ社は駅から車で5分ほどだそうだ。

たわいもない世間話をしながら車は和やかに進んでいたが、私は乗った瞬間から内心ドン引きだった。車が、ものすごく汚いのだ。私と夫は後部座席に並んで座っていた。私が運転席の真後ろ、夫は助手席の後ろのポジション。そして、私の目の前、つまり運転席の背もたれにあたる部分の下の方に土汚れがすごい勢いで付いていた。うわぁ…と思ったらそれだけじゃない。運転席の下には、なんとお菓子の食べかすまで散らばっている。目を近づけなくても後部座席に深く座ったままでスナック菓子だな、と分かる大きさと量でボロッボロ落ちていた。初めて会うお客さん乗せるのに掃除しないのかな…?そもそも普段から綺麗にしてたらここまで汚れなくないか…?不信感が私の胸にもくもく広がっていった。エ社に着く頃には話を聞くだけ聞いたら帰ればいいか。と考えていた。

エ社に到着すると、従業員が全員外に出て迎えてくれた。ちょっとびっくりする。促されるまま中に入り、打ち合わせスペースに座った。中は広々としていてディズプレイも綺麗で、使われているテーブルや椅子などもかわいい感じだった。

テーブルについて、エエさんにもsuumoカウンターからもらったアンケートシートを渡す。受け取ったエエさんは内容をさっと確認し、あ、これならうちのアンケート用紙は記入いただかなくて大丈夫ですね。と言って手に持っていた自社のアンケートをしまった。これまで伺った会社はどこでもsuumoからのアンケートシートと別に自社のアンケートへの記入が必要だった。こういう合理性はいいな、と思った。

アンケートを書く必要が無くなったところで、早速エエさんがエ社の特徴を説明してくれる。エ社の特徴はとにかく自然素材。建築材、床、壁などに自然素材を多く使い、さらに断熱材もセルロースファイバーという新聞紙のような紙素材を使用しているそうだ。壁に使う素材の消臭効果や、セルロースファイバーの消音効果などを実験で見せながら細かく説明してくれた。ふむふむと聞いて感心したりもして見せていたが、とにかく出だしの印象が最悪だったのでお付き合いの気持ちしか無かった。

説明が終わり、モデルハウスを見せてくれることになった。実際に従業員が住んでいる家だそうだ。出発する時はまたたくさんの従業員の方が外に出て見送ってくれた。その中の1人が近づいてきてペットボトルのお水を2本持たせてくれた。驚きつつ、とても暑い日だったのでありがたく受け取る。再度車に乗って移動。駅まで迎えに来てもらった車とは別でこちらは普通にきれいだった。

車で10分もしないくらい走るとモデルハウスに着いた。坂道の途中に建っていて家の左右で高低差があり、道が下がっている方にウッドデッキが設置されていた。ウッドデッキの下はガレージになっていたのだが、そこの壁にウッドデッキと同じ色のペンキが飛び散っていた。仕事の粗い会社なんだろうか、と車の件と繋げて考えて不信感を募らせた。

そんな気持ちはおくびにも出さず中に入る。瞬間、木の香りがした。さすがに自然素材を売りにしているだけある。まず目に飛び込んできたのはキッチンだった。通り土間の床に対面式のキッチンが置かれている。おもしろい。お店の厨房みたいに床の汚れを気にせず料理ができそうだ。土間はそのままリビングを縁取るようにL字型に続いていた。リビング隣の和室には格子戸がつけられていて、和室らしいきちんとした空間を作りつつ、リビングとの一体感も出ている。廊下の無い作りで、2階へ続く階段がリビングに設置されていた。蹴込(階段を上る時に相対する壁のような板部分のこと)が無く、踏み板だけで作られたスケルトンと呼ばれる階段で、2階から注がれる光を遮らずに1階の明るさを保つ工夫がされている。作りもしっかりどっしりしていて高級感があった。2階に上がると、まずホールが広く取られていて明るい。寝室も広かった。寝室の扉は上から吊られている引き戸で、レールが無いのも良かった。従業員の家ということもあって、お風呂場などは見られなかった。

まぁ、うん、綺麗ですね。という感想を持った。モデルハウスそのものはいい感じだったが最初の印象を拭い去るほどでもない。もう1つ、誰も住んでいない純粋なモデルハウスもあるので良かったらどうぞ、ということでまた車で連れて行ってもらう。先程よりも短い時間で到着。入るとまた木の香りに迎えられた。こちらの方が広い。1階リビングで、玄関横に和室。リビングの玄関寄りに薪ストーブ風のガスストーブが置かれていてすてきだった。キッチンは玄関から見て一番奥にあり、小部屋のような作りになっていた。キッチンの手前の空間はダイニングスペースだろう、テーブルが置かれている。そのテーブルと平行に窓があって、窓に沿って小上がりスペースが作られている。小上がりに座るとそのままダイニングテーブルが使えるような高さで、よく考えられているなと感心した。

和室から順に詳しく見ていく。お客さんを泊める時のことなどを考えて和室は端の方に作りました。また、将来的に1階だけで過ごすようになった場合を考えて寝具をしまえる押し入れとクローゼットの2種類、収納がついているんです、と説明されてなるほど、と思った。どういう暮らしをしていくための家なのか、というのを説明されたモデルハウスは初めてだった。

ここも廊下は作らず、リビング階段。先のモデルハウスと同じスケルトンで明るさを保っている。あえてリビングの真ん中あたりに階段を置いて、ダイニングとリビングが自然に区切られるようにしたそうだ。これも考え方が良かった。ただ闇雲にこんなことできるんですよ、こんなのが流行ってますよね、というような作り方をせず、意思のある間取り。気持ちがちょっと引き寄せられた。

すごいですねぇ…とお付き合い以上の気持ちで感心しながらキッチンスペースに足を踏み入れた瞬間、心を撃たれた。設備そのものもかわいらしく、素敵だったのだが私が目を離せなくなったのはそのキッチンから見える景色。キッチンの前は大きな窓になっていて、隣接している公園に面していた。緑たっぷりのとてもやさしい借景が目の前に広がっている。窓の外にはカウンターが設けられていて、さらにその先はテラス。作ったものをそのまま窓の外に出して公園の草木を感じながらテラスでごはん、なんてことができる。すごい。素敵。素敵すぎる。一気にテンションが上がってしまった。

気持が上がった状態のまま2階へ上がる。2階にも和室があり、そこだけ壁の素材が変わっていた。昔の家でよく見るような色の壁だったので、ボロボロ落ちてきませんか…?と心配して聞いて笑われてしまった。そういう素材ではないらしい。ベランダも広くとっていて、水道が付いている。便利だ。寝室にはカウンターがあり、端に洗面台がついていた。この部屋でお化粧や肌のお手入れが完結できるようにと思い描いて作ったそうだ。まただ。また考えられた間取りだ。

全て見終わり、来た時とは大きく変わった気持ちでエ社に戻った。そしてここからは現実的な話。参考価格として、これまでの事例から見積を見せてもらった。…あ。全然ムリ。一気にテンションが下がった私を前にエエさんが慌てて私たちの希望している大きさであれば決してここまで高くはならない、と説明してくれた。そうなのか。ちょっと安心しつつ、でも、お高いんでしょう…?という気持ちはぬぐい切れなかった。それでも、ここまで話してくれるということは絶対届かないというわけではないのだろう。やりようはありそうだ。…あれ?『やりようはある』?いつの間にか、値段を気にするほどエ社での建築を検討し始めている自分がいた。

最後に、来週完成見学会があるので良かったらぜひお越しください、と案内をもらって終了。駅まで送ってくださるということでお願いした。荷物を片付けて出口に向かおうとしてふと夫を見ると、エエさんにモデルハウス、すごく良かったです、これから前向きに検討させてもらいたいので今後とも、ぜひ、なにとぞ、よろしくお願いしますと演説していた。泣くのかなこの人ってくらいしんみり感慨深そうにしていておもしろかった。

駅に戻り、感想を言い合う。評価表とかもうそんなの関係ないくらいズバ抜けてエ社が良かったのはお互い一目瞭然だった。そしてダークホース、ウ社。この日はどちらも当たりだった。それにしたってまだ始まったばかりだし、提案される土地や間取りによってまた印象も変わるだろう。…ということで引き続き同時並行で話を聞きながら検討していこうと決めた。一社を除いて。

もう分かっていたことではあるが、やはり4社見たところで、イ社は無いなと結論が出た。次回のお約束をしてしまい気まずいものの、他の会社のお誘いと日程がかぶっている。どう考えても他の会社を優先したい。それとsuumoカウンターで聞いた「うちからの紹介は良い担当が付く」というアピールのことも詰めなくてはいけない。ア社、ウ社、エ社と連絡を取る前に、私はsuumoカウンターのEさんへメールした。


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家づくり記録 目次① (1)~(10)1度目の検討
 家を作ろうと決めたきっかけから家づくりを1度諦めるまで。

家づくり記録 目次② (11)~(23)建築会社決定
 1度諦めた家づくりに再トライして建ててもらう会社を決めるまで。

家づくり記録 目次③ (24)~ 建築開始
 家を建ててもらう会社が決まり、土地の購入から建築工事の開始まで。