star_of_bba’s diary

甲状腺、卵巣と立て続けに手術したのち遊び歩いてます。

家づくり記録(23)建築会社検討 決着

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【前回までのあらすじ】
土地に加えて、間取りと予算でも迷っている。

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スゴイデカイ社、ナチュラル社の両社から候補の土地を元に家の建築プランを提案された私たち。予算面ではスゴイデカイ社が有利。間取りの魅力はナチュラル社に分がある。1度目の提案ではどちらと契約するかまだ決められず、それぞれと2度目の打ち合わせを約束した。

そんな中でナチュラル社から紹介された土地の販売情報が不動産情報サイトから消えていることが分かった。ナチュラル社との2度目の打ち合わせを翌日に控えた日のことだった。

今回紹介されている土地は両社とも自社が販売している土地ではない。土地を持っている売主は別にいて、その売主が土地の販売を頼んでいる不動産会社も別に存在する。スゴイデカイ社もナチュラル社も土地に対しては何の権限も無い。当然、売主に頼まれた不動産会社は土地を売るためあちこちに広告を出す。

その広告の一つである不動産情報サイトの掲載が無くなった。それはつまり、広告を出す必要がなくなったということだ。よほど特殊な事情が無い限り、売れたと考えるのが妥当だろう。

サイトに情報がないことは気付いてすぐ夫にも教えた。夫はわりと楽観的で、ナチュラル社がなんとかして押さえてくれてるんじゃない?と言う。私はたぶんそれは無いなと思ったし夫にもそう言った。たった1年、しかも賃貸ばかり取り扱っていたペラペラ営業だったが、私は不動産会社に勤めていた経験がある。そこで分かったことだが、不動産関連の取引はわりとシビアで世知辛くて時に理不尽だ。動くお金の大きさを考えたら仕方のないことだろうけど。

なので『ちょっと購入を考えてます、まだ全然わかんないですけど。』という、どこの誰かも分からないような人の曖昧な話だけで、じゃぁとりあえず仮押さえしますね、とはまずならないだろう。売れたのはほぼ確実で、後はその話がどこまで進んでいるかだと思った。契約まで至っていなければまだ私たちにもチャンスはあるかもしれない。夫に伝えたのと同時に、ナチュラル社のシゼンさんにも連絡し、不動産情報サイトから土地の情報が消えました。もしかしたら売れたかもしれません。と伝えて確認をお願いした。

土地のことはこれ以上分かりようもないのでとりあえず置いておいて、夫と今後について話し合う。私は次の提案で問題無ければもうナチュラル社に決めたい、と言った。いい加減決めないとそろそろ体力が保たない、とも。そして最後にこう言った。

「この先、どちらに決めても最後まで全部うまくいくことは絶対無いと思う。腹立つこともたくさん出てくると思うんだよね。その時、何だかんだあったけどそれでも建てて良かったと言えるのはナチュラル社の家だと思うんだ。」

夫も賛成してくれて、たとえ土地が無くなっていたとしてもプランに問題無ければその場で決めよう、ということになった。

ナチュラル社に再提案を受けた日の事はよく覚えている。打ち合わせ前日は、今まで経験したことのないような大きな台風が上陸した日だった。ニュースでは次々と日本各地の水害が報道され、電車は続々と運休を決めていた。私たちの住んでいる地区は、最悪のパターンだと区内のどこに逃げても水没するような地形で、被害が大きくなってから逃げようとしても移動手段を失ってしまう。迷ったが、結局、区外のホテルに自主避難して1泊することにした。翌日は台風一過らしい晴れ間が広がっていて、心配していた電車も徐々に通常運転を始め、打ち合わせに行く頃にはほとんど元通りで、約束の時間通りシゼンさんと落ち合うことができた。

この日はシゼンさんの他に、間取りを作ってくれた建築士の方も打ち合わせに同席いただいた。設計担当なのでセッケイさんとする。物越しが柔らかくて、私と同じか、ちょっと上くらいの年齢の男性だった。挨拶してすぐ本題へ。とにもかくにも、まずは何より土地のことだ。シゼンさんが言いにくそうに口を開く。

「すみません。やはり売れてました…。明日、契約だそうです…。」
『そうですか…。』

あぁ…。そうか…。もしも、値段とか契約時期とか何らかの条件について交渉中であれば、うちがちょっと待ったと名乗りを上げて競争できたかもしれない。だけど、そうか。明日契約か…。

契約すると、買主から売主へ手付金として購入代金の一部が支払われる。売主も買主もこの手付金を相手に差し上げます、と放棄することでやっぱり売りません or 買いません、と言えるのだが、そこまで行って解約するのはお互いわりと面倒だし、よほどのことが無ければやらないだろう。私たちとしても、手付金を放棄してまで売ってくれとは言い難い。当然その手付金分は負担しなくてはいけなくなるだろうし、何より土地に対して気になるところもあって、そこまでしてでも絶対買いたい、と言い切れない。これはもう諦めるしかない。

申し訳ありません、というシゼンさんに対して、いや悪いのはさっさと決めない私たちです、と答えた。ご縁が無かった。この一言に尽きる。仕方ない。切り替えよう。

そういうわけで、この間取りはとりあえず今後のご参考ということで…と前置きしつつ、再提案のプランを見せてくれた。

まず、前回提案された間取りの復習。


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この間取りに対して全体的なサイズダウンと、他にも5つほど要望を出した。

  • テレビコーナー不要。代わりに畳のスペースが欲しい。
  • キッチンは壁付けにしたい。
  • お風呂を広くしたい。
  • パントリーは部屋じゃなくても良い。大きめの棚があれば良い。
  • 吹き抜けをやめて2階リビングにしたい。


この要望に対して、出てきた再提案の間取りを転記したものがこちら。

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見積は希望として伝えた額プラス数十万。このぐらいのオーバーなら何とか支払える。お願いした追加の要望は全て入っている。それに広々としたLDK、今と同じ動きで使えそうなキッチン、たっぷりとした収納。どれもやっぱり魅力的だった。また土地探しからのスタートになるが、予算を下げてもこれだけのものを出してもらえるなら十分だと思った。夫と顔を見合わせて頷き合う。夫が言った。

「このプランはダメになっちゃいましたが、ナチュラル社さんにお願いしたいと思います。」

シゼンさんのえっいいのという顔、セッケイさんのうわーという驚きと喜びが混ざった顔が印象的だった。その場で申込書を記入し、改めて土地の情報を送ってもらうところから進めていくことを確認し合って帰った。


決めた以上はスゴイデカイ社に断りを入れなくてはならない。一生に一度の大きな大きな買い物だ。最初から1社だけで決められる人の方が少ないだろうし、比較検討すれば当然の流れとしてお断りの会社が出てくる。分かっていても、オオテさんに連絡するのは気が重かった。

オオテさんに悪い印象は全く無い。むしろ、ナチュラル社の営業担当がオオテさんだったらたぶんもっと早くナチュラル社に決めていた。オオテさんの優しく丁寧な姿勢は出会った営業担当の中で一番だった。だけど大きい会社ならではの分業があり、オオテさん一人が最後までワンストップで見てくれるわけではないところに多少の不安を感じていたのも確かだ。現に、土地を紹介してくれたトッティーさんのことは全く信用できないままだった。決め手は提案プランの内容だけではなかった。

オオテさんとの打ち合わせはナチュラル社から再提案を受けた日の翌週を予定していた。ナチュラル社に決めて申込まで書いてきた以上、このままオオテさんと打ち合わせするのも時間を無駄にさせてしまうようで心苦しい。だけど、たとえお断りされるのが前提だとしても一度取ったアポをキャンセルされるのは営業の仕事としてしんどいかもしれない。どうしたらいいだろう。夫と話し合った結果、正直に打ち明けて打ち合わせをキャンセルしたいと言うしかない。それでももう一度お話ししたいと言われたらそれは受けよう、ということになった。

オオテさんにメールを送り、土地の最寄り駅が第一希望の駅だったこと、見積で提示された金額が予算内だったこと、間取りが良かったことなどを理由に挙げて、ナチュラル社にお願いしようと思うと告げた。あわせて、来週の打ち合わせをキャンセルさせていただきたいとも書いた。すぐにオオテさんから返信があり、強引に勧めるようなことはしないので、最後の提案だけはさせてもらえないか、と書かれていた。夫と事前に決めていた通り、それではお約束通り伺います。と返信して翌週の打ち合わせに向かった。

打ち合わせは、一番最初にお会いしたスゴイデカイ社の住宅展示場で行われた。オオテさんはメールの言葉通り、もう私たちの意思が決まっている前提で話をしてくれた。最後に提案された間取りは前回オオテさんと話して仕上げたところから変更なく、そのままパースで立体的に描かれていただけだった。

オオテさんに、本当に良くしていただいたのに申し訳ない、と何度も繰り返し言った。今でもそう思っているし、もし知り合いにどこか良さそうな建築会社知らない?と聞かれたら迷わずオオテさんを紹介する。(ブログを読んで気になった方がいたら喜んでご紹介します。)だが、結局何を言っても契約しなければ何にもならない。申し訳ない気持ちは消えないまま、お礼を言って展示場を後にしたのだった。


気がかりなことはこれで無くなった。あとはとにかく前へ進んでいくだけだ。土地探しからのリスタートだったけど、気持ちだけはずんずんと全速前進していた。


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↓目次はこちら

家づくり記録 目次① (1)~(10)1度目の検討
 家を作ろうと決めたきっかけから家づくりを1度諦めるまで。

家づくり記録 目次② (11)~(23)建築会社決定
 1度諦めた家づくりに再トライして建ててもらう会社を決めるまで。

家づくり記録 目次③ (24)~ 建築開始
 家を建ててもらう会社が決まり、土地の購入から建築工事の開始まで。