【前回までのあらすじ】
上棟した
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コロナ禍の中、どうにか上棟を見学できた私たち。緊急事態宣言が解除されてすぐ、春先から中断していた打ち合わせを再開する目途がようやくたち、久しぶりにシゼンさんと打ち合わせのアポを取った。ただ今回の打ち合わせはカーテン選びということで、シゼンさんは同席せず専門のスタッフさんとの打ち合わせになるという。そりゃそうだ。何から何までシゼンさんがやっていたら体がいくつあっても足りない。
打ち合わせは午後遅めの時間スタートとなった。せっかくなので建築現場を見てから向かうことにした。現場まで来ると、これから屋根に載せる予定の瓦が家の前に整然と積まれていて感動した。建物もきちんと屋根が作られて建物然としており、また感動。その日は休業日で何も作業していなかったので入り口から中を覗き込んで写真を撮らせてもらい、現地を後にした。
近くで昼食を摂ってからナチュラル社の最寄り駅へバスで向かった。ほとんど出歩かなくなっていた自粛期間以降初めてのお出かけで、バスも少し緊張しながら乗ったが窓がしっかり開けられていて快適だった。早めに着いたので適当に近隣をぶらついて時間をつぶしながらシゼンさんに5分前には駅前のロータリーで待ってますね、とショートメールを送った。シゼンさんからは特に返事が無かった。これまでもシゼンさんが同席しない打ち合わせや前のお客さんとの予定が詰まっている時は他の人が迎えに来てくれたことがあるので、今回もそのパターンかなと思って特に気にしなかった。
約束の時間が近づいたので連絡した通り駅前のロータリーに立つ。夫とおしゃべりしながら車の到着を待つが、時間ピッタリになっても誰も来ない。今までこんなことは1度も無かった。どうしたんだろう。夫と、あれ、今日だよね?と確認し合ったり、約束したときのメールを読み返したりする。うん。間違いない。今日だよ。何が起きたんだろう。
そのまま15分過ぎたところで夫がシゼンさんの携帯に電話した。留守電だわ、と言って一度切り、今度はナチュラル社に電話。電話に出られた人に、そのまま夫が状況を説明してくれた。相手は慌てたように確認します、と言って一度電話を切ることになった。確認はあとでいいのでとにかく迎えに来てほしい。
そのままさらに15分待った。歩いて行っちゃう?でもそもそも打ち合わせの予定が入ってなかったら行ってもしかたないよね…なんて話していたらスーッと目の前に見たことのない車が停まり、ユージさんが出て来た。すみませんお待たせして…!と平謝りされながら車に乗り込む。夫がいえいえ、どうしたんですか?と聞くも、いえちょっとバタバタしておりまして…となんとも曖昧な説明。本当にすみません。けっこう待たれましたよね…?などとユージさんの話は続いたが、夫が大人の対応で受け答えしてくれた。私はというとすっかり疲れてしまい、どうでもよくなって一言も口を聞かなかった。
3分ほどでナチュラル社に到着。従業員総出で迎えられ、口々に謝られたがいえいえと返しつつ内心は納得感ゼロだった。とりあえずそのまま打ち合わせに突入。改めて挨拶したカーテンの担当の方はヌノモノさんとしよう。ナチュラル社の従業員とは契約したタイミングに全員とご挨拶をしているのでこの方も一応『初めまして』ではない。
ヌノモノさんからはまず最初に前回、着工前の最終確認で渡された図面と同じものを「まずこれがですね、確定となった最終図面になります。」と渡された。…?あの、それは前回もらったんですけど…。前回と何が違うんでしょう?と尋ねる私。あ、そうなんですね、いえ、それなら前回とは変わらないですね、はい、としどろもどろのヌノモノさん。30分待たされた上でのこの対応に、私の中でのヌノモノさんに対する評価はダダ下がりだった。途中でシゼンさんが神妙な顔で登場し、申し訳ありませんでしたと頭を下げた。いつものニコニコした雰囲気とは違って本当にまずいと感じていることが分かったので、ようやく煮え立った腹を落ち着かせることができた。
気を取り直して本題に入る。まずはヌノモノさんから図面上でカーテンを付けた方が良い窓を提案され、さらにカーテンの種類についての説明があった。おそらくここまでの段階で自分のマイナスポイントが溜まりまくってしまったことを感じたであろうヌノモノさんからの説明は正直、要点が全く分からなかった。
「あのカーテンというのは一度良いものを作れば何十年ともちましてお部屋の中ですごく大事な要素になりましてですね存在感がとても出るんですあのこういったバーチカルブラインドというものがございましてスッキリするんですねこういうファブリックなものも素敵ですねお部屋全体の雰囲気を演出するのにとっても素敵になりまして◎■×▽◇●○□……」
とりあえず言葉の端々から察するに、布のカーテンのほかにバーチカルブラインドというものがあり、すっきり見せるのであればバーチカルブラインドがおすすめですよということが言いたいようであった。
バーチカルブラインドというのは↓のような縦型のブラインドのことだ。
※引用元:たて型ブラインド(バーチカルブラインド) アルペジオ|ホームユース商品|ブラインドのニチベイ
私は事前にカーテンやブラインドについても色々調べていて、このバーチカルブラインドがかなり高額なことを把握していた。そして見栄えはいいけど掃除めんどくさそうだなとも思っていた。夫は、実物を写真でさらっと見せられただけだったので具体的なイメージが湧かず、でもスッキリ見えるならいいじゃない、と最初のうち乗り気だった。私の渋ってる雰囲気を察したヌノモノさんが、ナチュラル社でも使っているところがあるので良かったら実物をご覧になりますか?と誘ってくれた。それはぜひ、と頷くと、1階の窓にかけられたバーチカルブラインドをヌノモノさんが掛けたり引いたりして見せてくれた。短冊状に吊り下げられた1枚1枚のパーツがバラバラと動く様子を見た夫が、これは…思ったより煩いな…と呟いた。そうだ。さすが私の夫だ。いいぞ。
ということで2人ともバーチカルブラインドに対してはイマイチという結論が出て、通常の布地カーテンから探すことになった。ヌノモノさんは「いいと思いますファブリックなのも雰囲気がとっても出て素敵です」と言っていた。
私も夫も、できるだけシンプルなものを…と望んでカタログを出してもらう。ヌノモノさんと決めるのがカーテンで本当に良かった。ヌノモノさんに聞かなくてもカタログを見ればだいたい知りたい情報が書かれている。
とは言え、カーテンを決めるのは本当に難しかった。まず、サンプルが小さい。選んだ色や柄が、窓という壁面をそこそこ占めるサイズまで広がった場合にどのような雰囲気になるのかがサッパリつかめない。さらに合わせるもの=家がまだこの世に存在していない。服のように実際使うものに当ててみることができないため、床や壁、家具とのバランスが想像し難い。
床材のサンプルや壁のサンプルを出してもらい、選んだカーテンをサンプルに当てて取っ替え引っ替え、ためつすがめつ眺め、というのを繰り返し、どうにかすべてのカーテンを選んだ。さらに、カーテンは布を選んだだけでは窓に下げることができないので、レールやカーテンを掛けるためのフックも選んだ。こちらは布地にあわせて悪目立ちしないものを選んでいけば良いので比較的楽だった。
寝室と客間の2部屋、それとすべての部屋のレースカーテンはそれぞれ最後まで1つに絞り込むことができなかった。ヌノモノさんの、床や壁が見えるようになったところで現地にサンプルを持って確認に行けます、という言葉に頼り、最終決定は現地で行うことにした。
ここまでおよそ3時間。なかなかに長い時間だった。最後に、ヌノモノさんがもう一つ担当しているという火災保険のパンフレットを渡された。これもよく分からなかったがWEBから申し込みすると割引されるらしいということと、色んなオプションや保証が選べるらしいということがかろうじて理解できたのでありがたくパンフレットを受け取る。自分でネットで調べて考えよう。
帰りはシゼンさんに送ってもらった。まだまだ明けきらない自粛ムードが話題にあがり、落ち着いたらどこに行きたいですか、なんて会話を交わしつつ駅に到着し、お礼を言って車を降りた。次回の打ち合わせはコンセントやスイッチなど電気関係の現地確認になると思います。工事が進んで日程が決まったらご連絡します。というシゼンさんの言葉で、本当に決めるべきことは全て決め終わったのだなと感じた。やっぱり少し寂しかった。
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家づくり記録 目次① (1)~(10)1度目の検討 - star_of_bba’s diary
家を作ろうと決めたきっかけから家づくりを1度諦めるまで。
家づくり記録 目次② (11)~(23)建築会社決定 - star_of_bba’s diary
1度諦めた家づくりに再トライして建ててもらう会社を決めるまで。
家づくり記録 目次③ (24)~(32) 建築開始 - star_of_bba’s diary
家を建ててもらう会社が決まり、土地の購入から建築工事の開始まで。
家づくり記録 目次④ (33)~ 完成 - star_of_bba’s diary
工事の始まりから完成まで。