そういえばどこの病院にかかっているか具体的なことに今まで触れていなかった。子宮内膜症も、甲状腺の濾胞腺腫瘍もそこそこ大きな病院に通っている。私個人としてはどちらも良い病院だと思っているが、たぶん良い病院だと思わない人もいるだろう。これは病院の質というより、一人ひとり、それぞれが病院に求めるものは違うからじゃないかと思っている。
私は手術した件数が多い、口コミがたくさんあって比較的良い評価が多い、通いやすい、という部分を病院に求めた。その結果で、今通っている病院を良いところだと考えている。以下に実名でご紹介するが、そういう前提で参考にして頂きたい。
子宮内膜症の病院
最初に行ったのは、会社から徒歩圏内にあるともこレディースクリニックという女医さんの病院。とりあえず不正出血が続いてなんかおかしかったので近場の病院に駆け込んだ形だ。
言ってみたら適当に選んだ病院だったけど、最初に行ったのがここで良かったと思っている。診察も内診も丁寧だったし、家はどこかと聞いて、答えるとすぐに近場の大きな病院の名前を出して、その病院宛の紹介状に書いてくれた。そして何より、不安でたまらずいきなり泣き出した初診の患者=私にとても優しかった。
先の病院に紹介されて向かったのは東邦大学医療センター 大森病院。今まであまり病院にかかったことがなかったので、これが当たり前なのか分からないが、大きい病院なのにちゃんと主治医がついて、毎回同じ人に診てもらえる安心感がある。担当してくれる医師との相性が良い(と私は思ってる)のも、安心感に繋がってるかもしれない。
後から知ったが、ここはかなり有名な婦人科の医師がいるようで、手術の執刀はその方だった。そのおかげかは分からないけど、術後は退院日を早められるほど本当に何もなく順調で大変ありがたかった。
入院病棟はけっこう年季が入っている。病院だから不潔ということはないけど、なんとなく暗い感じは否めない。大学病院らしく、看護師さんは技術もマインドもまちまち。そして病院食はイマイチだった。人手も物も不足してる感じで、ベッドに乗せるテーブルが最後までもらえなかったことはけっこう根に持っている。また、診察は大学病院あるあるでほぼ毎回長いこと待たされる。予約が取れて、目安の時間があるだけでもマシかなとは思う。
それと、大学病院クラスの大きな病院は、紹介状無しに初診で行くと初診料、診察費とは別に「選定療養費」という費用がかかる。今サイトを調べてみたら、東邦大学医療センターでは5,400円(税込)かかるそうだ。切羽詰まった状態でなければ、最初は近くのクリニックなどで受診して、そこで紹介状を書いてもらうことをお勧めする。
濾胞線腫瘍(甲状腺)
伊藤病院に行った。健康診断を受けた病院で首の腫れを指摘された時、「ちょうどそこに病院あるから行ってきなよ。」なんて軽いノリで言われて軽いノリで行ったら、甲状腺といえば関東ではここ、という感じの結構有名な病院だった。
故に、とにかく、とにかく混む。朝6時代に診察券を通しても一桁の順番にはならない。しかもここは予約ができない。しないんじゃなくてできないんだろうな。予約で埋めていったらとても今の患者数を診きれないだろう。
病院側でも、何も工夫してないわけじゃない。毎日やってくる大量の患者を捌くために色々している。一人一人の診察時間が短くなるように採血以外の検査結果は原則次回に説明。担当医の制度も基本は無し。それでも通院は1日仕事になる。
これだけ融通が効かなくても待たされても病院を変えないのは、かかっている臓器が臓器だから。看護師の友人曰く、甲状腺は「マニアック」な臓器なのだそうだ。専門でやっている病院はほとんどない。手術の件数も他に比べると段違いで多い。こうなると、やっぱり頼らざるを得ない。
看護師さんをはじめとしてスタッフはみんなとても良い。入院時も、通常の外来でも誰もが親切で技術も高い。病院もかなり昔からあるはずだが何度かリフォームしているのだろう、どこも綺麗で古臭さも暗さもあまり感じない。そして何より、ここは病院食がめちゃくちゃ美味しい。入院中、毎日毎回何食べても美味しかった。どこでつくってるのか、そこはお惣菜の販売とかしてないのか調べようかなと思ったくらいだった。
病院の口コミ検索も今は広告で溢れかえっていて、なかなか思うような情報が手に入らないかもしれない。実体験として参考になれば幸いだが、ひとつだけ言えるのは、どんな病院を選んでも主体は自分であること。あくまで、治療するのは自分。総指揮官は自分。医師も看護師他医療スタッフも、みんな自分が体を治すのを手伝ってくれる人たちで、やってもらって当然のことは無い。そういう目線を持っていられたら、病院へ求めるものとか、書かれてる口コミの内容とかを、自分なりの判断基準で精査できるようになるんじゃないかな、と思う。
★大学病院は治った人にはわりとドライです↓ www.ribbons-and-laces-and-sweet-pretty-faces.site