star_of_bba’s diary

甲状腺、卵巣と立て続けに手術したのち遊び歩いてます。

好きなスポーツ(お題箱より)

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好きなスポーツはありますか?



ズバリ、乗馬である。

乗馬って、オリンピックで唯一男女分かれていない競技なのをご存知だろうか。乗馬というスポーツでは、男女の身体的な特徴は何の差にもならないのだ。ちなみに、私は7年くらい前まで3年ほど乗馬を習っていたのだが、それまでスポーツとは無縁に生きてきた。体育の成績は常に標準以下。唯一、身体を動かしたかなという経験は中学の部活で演劇部だったこと。そんな状態で30を迎えてから始めた習い事だったが、ちゃんと落ちたりしないで乗れた。何なら馬を走らせたり、人の膝ちょい上くらいの低さだったけど、棒高跳びみたいなバーを跳んだりもできた。実は運動神経すら「あった方がいい」くらいの話で乗馬はできるのだ。

「そりゃそうだろ。跳んだり走ったりしてるのは馬で人は何もしてないじゃないか。」と思う方もいるかもしれない。違う、そうじゃない。何もしていないように見えるのは、乗っている人が上手だからであって、実際は馬の上でものすごく色々身体を動かしているのである。上手な人は馬の動きに合わせて体を動かすから、人が動いていないように見えるだけなのだ。

さらに、馬は訓練しないとまっすぐ走ることができない。馬にとって、走ると言うのは本来、非日常の行為だ。どういう状況で走るかと言うと、敵から逃げる時。その時、まっすぐ走っていたのでは敵に追いつかれやすくなってしまう。なので、まっすぐ走らずジグザグに走るのが本来の馬の姿なのだ。馬の動きに合わせながら体を動かしつつ、自分の数十倍の大きさの動物に対して、本来やらないような動きをさせる。運動神経が無くてもできるけど、うまく乗ろうとするとけっこう大変なスポーツだというのがぼんやりとでも伝わったらうれしい。

オリンピック競技になっている乗馬関連のスポーツは3つある。1つは障碍(しょうがい)馬術。これは一番分かりやすいと思う。走り高跳びのバーみたいなのがいくつか設置されていて、それを決められた順番通りに跳んでいく。順位は全てのバーを跳び切ったタイムが速い順で決められることが多い。バーを落としたり、馬が跳ばずに止まってしまったりするとペナルティとして 4秒/1回のバー落下 or 停止 ほどがタイムに追加される。

2つ目は馬場馬術。世界最高齢の選手が日本代表としてオリンピックに出場した競技である。完全に横道に逸れるが、当時のインタビューで彼が言った「ジジイの星になりたい」というセリフが私のハンドルネームの由来である。

話を戻して、馬場馬術はよくフィギュアスケートに例えられる。長方形の枠の中で、指定された技や歩き方を披露しながら指定されたポイントを通過していく。いかに馬を美しく動かせるか、が順位の基準で、素人目には正直分からない。だけど馬の美しさをじっくり舐め回すように堪能できるのはこの競技なので、ただただ馬に見惚れるために観てほしい。

3つめは総合馬術。馬のトライアスロンというのがイメージに近い。先に書いた2つの競技=馬場馬術をやって、障碍馬術をやって、さらに長距離を走る。馬場馬術はそれだけの競技より簡単なことが多い。障碍馬術は単体の競技とだいぶ趣が変わる。障碍単体の競技は、多少の装飾は施されるが、基本的に陸上競技場のような場所に陸上競技のようなバーを置く。総合馬術の障碍はゴルフ場のような場所で、山あり谷あり、バーの代わりに丸太ん棒がドーン!みたいな感じで、自然ぽくデザインされる。

どの競技も、詳しいルールが分からなくてもなんとなく良さそう、ダメそうというのは感じられるはずなので、初心者が観戦を十分楽しめるスポーツだと思う。オリンピックを機にぜひ観戦してほしいのだが、もしできれば、ちょっとでも興味があれば、乗馬の体験教室的なものに1回だけでも行ってみてからオリンピックを迎えてほしい。ただ馬の上に乗って係りの人に引っ張ってもらうんじゃなく、自分で乗ってみましょう的な教室に、だ。馬上の揺れや馬に乗った時の目線を知った後の観戦はそれはもう、きっとそれはもう、おもしろいと思います。




★乗馬のことはこちらにも書いたので良かったら読んでください。↓

www.ribbons-and-laces-and-sweet-pretty-faces.site